過活動膀胱(overactive bladder;以下、OAB)に対する牛車腎気丸
OABの病因は神経因性と非神経因性に分かれる。
前者は下部尿路神経に障害がある場合で、脳血管障害やパーキンソン病、脊髄損傷、多発性硬化症などが挙げられる。
後者は検査上、明らかな神経障害が見つからない場合で、その原因として前立腺肥大症、加齢、骨盤底筋障害などが考えられるが、多くは特定できない。
現在、OABの薬物療法は、膀胱平滑筋の不随意運動抑制作用のある抗コリン薬を中心に用いられる。しかし、口渇や便秘、下痢、眠気、ふらつきなどの副作用が起こる場合があり、まれに悪化例もあるため、慎重投与が望まれる。
第一選択薬である抗コリン薬が使いにくい例に牛車腎気丸を用いてみることは、全人医療、QOLの観点からも重要であろう。
作成日2013年2月2日
http://www.tsumura.co.jp/password/m_square/today/kfs/016.htm (一部抜粋)