用法及び用量

うつ病・うつ状態
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20〜40mgを経口投与する。投与は1回10〜20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。
パニック障害
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして30mgを経口投与する。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日30mgを超えない範囲で適宜増減する。
強迫性障害
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして40mgを経口投与する。投与は1回20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減する。
社会不安障害
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20mgを経口投与する。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。
【薬物動態】
1.血中濃度
健康成人(20〜27歳)に本剤10、20又は40mgを単回経口投与した時の投与量で補正した最高血漿中濃度(Cmax)の平均値は10mg群と比較して20及び40mg群でそれぞれ1.98及び4.69倍であり、投与量の増加を上回った増加が確認された。また、40mg群の投与量で補正した血漿中濃度曲線下面積(AUC)は20mg群の2.48倍であり、Cmaxと同様に投与量の増加を上回った増加がみられ、薬物動態の非線形性が確認された




図健康成人に本剤10、20又は40mgを単回経口投与した時の血漿中パロキセチン濃度
(平均値+標準偏差、n=19)

表1 健康成人に単回経口投与した時の薬物動態学的パラメータ

投与量(mg)  Cmax(ng/mL)  Tmax(hr)  AUC(ng・hr/mL)  T1/2(hr) 
10  1.93±1.38  4.61±1.04  −  − 
20  6.48±4.10  5.05±1.22  119.6±100.1  14.35±10.99 
40  26.89±11.00  4.58±0.96  447.2±254.8  14.98±11.51 

−:算出できず
平均値±標準偏差(n=19)
Tmax:最高濃度到達時間、T1/2:消失半減期