防御因子増強薬の分類と使い分け
分類 | 商品名 【当院で採用されている剤形】 |
成分 | 特徴 | |
潰瘍病巣保護 | アルサルミン 【細粒、内用液】 |
スクラルファート | ・アルミニウムを含むため、腎障害患者に長期投与は不適。また、NQ薬とキレートを形成し吸収が低下する。 ・単独投与でH2RAと同等の潰瘍治癒効果 ・酸分泌抑制薬が使用できないときの第一選択薬 |
|
プロマックD 口腔内崩壊錠】 |
ポラプレジンク | ・亜鉛を含むため、併用薬剤の吸収低下を起こすことがある。また、味覚障害に使われることがある ・ |
||
組織修復促進 | イサロン | アルジオキサ | ・基本的には、酸分泌抑制薬と併用する | |
ゲファニール | ゲファルナート | |||
ガストローム | エカベトナトリウム水和物 | |||
粘液産生・分泌促進薬 | セルベックス 【カプセル、細粒】 |
テプレノン | ・基本的には、酸分泌抑制薬と併用する。 ・NSAID潰瘍の予防薬として有効性を示すエビデンスはないが、現場では単独で処方されることが多い |
|
ムコスタ 【錠】 |
レバミピド | |||
ケルナック 【カプセル】 |
プラウノトール | ・ケルナックは潰瘍性大腸炎、クローン病に適応外使用される(今日の治療薬2009より) |
||
PG製剤 | サイトテック 【錠剤】 |
ミソプロストール | ・単独投与でH2RAと同等の潰瘍治癒効果 ・常用量は1日800μg 1日4回だが、1日400〜の低用量でも消化性潰瘍予防効果が認められていることから、下痢などの副作用が発現した場合は投与量の減量を検討しても良い。 ・子宮収縮作用があるため、妊婦及び妊娠している可能性のある女性には投与禁忌。 |
|
胃粘膜微小循環改善薬 | アプレース 【錠】 |
トロキシピド | ・基本的には、酸分泌抑制薬と併用する。 | |
ウルグート 【カプセル】 |
ベネキサート | |||
ノイエル 【カプセル、細粒】 |
セトラキサート | |||
ドグマチール 【錠剤、散】 |
スルピリド | ・ストレスの多い患者の消化性潰瘍に有効 ・抗うつ薬、抗精神病薬としても使用される ★テーマ別 薬剤一覧「規格により適応症が異なる薬剤・適応症により投与量が異なる薬剤」 参照 |
・ 作用が弱いと思える防御因子増強薬だが、アルサルミンとサイトテックはやや別格(単独投与でH2RAと同等の潰瘍治癒効果)
・ アルサルミン及びプロマックは、ほとんど体内に吸収されないため消化器以外の副作用報告はない。
同種同効薬26