同種同効薬6
商品名 | 塩酸バンコマイシン (小林化工) 当院では塩野義から小林化工が製造販売する"ジェネリック医薬品"に切り替えた |
ハベカシン (明治製菓) |
タゴシッド (アステラス) |
ザイボックス (ファイザー) |
成分名 | バンコマイシン | アルベカシン | テイコプラニン | リネゾリド |
剤型 | 注 散もあるが,消化管からは吸収されない。 |
注 | 注 | 錠,注 実例処方8で説明をしたが,BAはほぼ100%であり,可能でれば経口投与を優先します。 |
作用機序 | 細胞壁合成阻害 | 蛋白合成阻害 | 細胞壁合成阻害 | 蛋白合成阻害 |
抗菌作用 | 殺菌的 | 殺菌的 | 殺菌的 | 静菌的 |
スペクトル | G(+)のみ | G(+),G(−) | G(+)のみ | G(+)のみ |
交差耐性 | あり | なし | あり | なし |
主な副作用 | 腎障害 第8脳神経障害 Redneck症候群(60分以上かけて投与) |
腎障害,肝障害 第8脳神経障害 |
肝・腎障害 第8脳神経障害 |
骨髄抑制(血小板減少) →血液検査,投与が14日を超えるとリスクが高まる 視神経障害(進行すると視力喪失) →28日を越えない投与 |
TDMの要否 PK/PD |
要 AUC/MIC Time above MIC 5-10年前まではトラフ濃度を維持することを目的にTDMを実施していたが,最近は有効性の面でトラフだけではなくピークも重要視されてきている。 |
要 Cmax/MIC AUC/MIC 有効性はピーク濃度 安全性はトラフ濃度に依存する。 PAEがあるため,濃度が低くなっても有効性に影響しない。 |
要 AUC/MIC Time above MIC トラフ濃度を維持 |
不要 AUC/MIC Time above MIC 腎障害患者や高齢者にも使いやすい |
採血ポイント (重要!!) |
◎ 2ポイント @投与開始直前 (トラフ値) A点滴終了後2時間*1 (ピーク値) *1 α相(分布相)の時間があるため,ピーク値=投与直後ではないことに注意 ☆1ポイントならトラフ値の採血を優先する。 |
◎ 2ポイント @投与開始直前 (トラフ値) A点滴終了直後(ピーク値) |
◎ 1ポイント @投与開始直前 (トラフ値) |
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薬価 | 0.5g注 塩野義 3411円 →小林化工 1956円 |
(100mg注 5249円) 200mg注 6637円 |
200mg注 7391円 | 600mg注 17861円 600mg錠 13005円 |
国内発売年月日 | 1991年 | 1990年 | 1998年 | 2001年 |
備考 | 臨床現場でPK/PD理論に基づく投与設計がされている中、初回承認時の用法・用量である成人への1日投与量200mgを2回に分ける投与方法から、2008年2月に1日1回投与への用法・用量の一部変更が承認された。 |
初日だけは倍量投与(Loadoing) | VCM耐性腸球菌(VRE)にも有効 高い組織移行性[VCMの蛋白結合率が高く(80%以上),また分子量が大きいため(1485.71),組織移行性が劣るのに対し,リネゾリドの蛋白結合率は31%で,分子量も337.35と遥かに小さく,組織移行性が高い。 耐性菌の発現を防ぐため、不必要な症例に対する投与は各医療機関で制限する仕組みづくりが必要がある |