ワンポイント29
発現頻度 | 重篤な副作用は頻度不明なものも多いですが、頻度の高い副作用を知っておけばその副作用にモニタリングを集中させ、効率的な副作用チェックが可能になります。 |
好発時期 | 投与直後に発現しやすい副作用、3ヶ月以内に発現しやすい副作用、投与開始から1,2年経過して発現することのある副作用など、好発時期が絞れる副作用があります。投与開始後の時間経過に合わせて、モニタリングする副作用を変えることで、効率的な副作用チェックが可能になります。 原因薬剤の特定に「好発時期」の情報が役立つこともあります。 |
モニタリング方法 | 患者が「鼻血が出た」と言ったら血小板減少を疑うなど、患者から発信される情報を確実にキャッチしましょう。患者の口から「血小板が減っているような症状が出ています」なんて言葉はまず出てきません。 また、自覚症状が発現していなくても、臨床検査値をモニタリングすることで早期発見できる副作用もあります。 |
発現機序 | 発現機序を知ることで予防方法や治療方法を考えることができます。 |
リスク因子 | 発現リスクが高い患者には、より注意深いモニタリングが必要です。 |
予防方法 | 「予防薬」があるならば、副作用発現前に投与を考慮します。特に重篤な副作用、頻度の高い副作用に対しては予防薬の投与を考慮します。 |
治療方法 | 副作用が発現してから「治療薬」を投与しても、患者の安全性を確保することができることもあります。予め一般的な治療方法を整理しておきましょう。特に症状の進行が早く緊急性の高い副作用の治療方法は、すぐに引き出せるように情報を整理しておきます。 副作用ごとに原因薬剤の減量基準、中止基準が決められていることがあります。 |
代替薬の提示 | 原因薬剤の投与を継続することができなく、疾患に対する薬剤投与の継続が必要であれば、代替薬を検討することになります。代替薬の提示については薬剤師に意見を求められることが非常に多いです。H2blockerやスタチン製剤など、薬剤の種類を絞って学習すれば、負担が少なく効率的です。 代替薬がなく、原因薬剤の減量・中止ができなければ、原因薬剤の投与を継続し、副作用に対する治療薬を追加して併用していくこともあります。 |
予後 | 副作用は可逆的か不可逆的か、症状が進行したときの転記は重篤か非重篤か。 |
副作用を引き起こす 可能性のある薬剤 |
副作用が発現すると、臨床では原因となっている薬剤の特定をします。病棟で薬剤師に意見を求められることも多いので、予め代表的な薬剤は頭に入れておきましょう。 |
2010年5月14日作成
副作用 の 学習ポイント