疾患→薬剤という思考の流れを。
 〜作用機序毎に薬剤の違いを勉強することが最も重要!


・膨大な数の薬剤を病院薬剤師はどのように頭の中で整理しているでしょうか?薬剤は疾患に対し使われるもので、薬剤と疾患を結びつけセットで学習していきます。
・薬剤師になってから最初の1〜2年間は薬剤を覚えることで精一杯で、
薬剤疾患という流れで思考しがちですが、医師は疾患薬剤という流れで思考し、処方設計しています。薬剤師も疾患の病態生理を学習し、治療に必要な薬剤が浮かんでくるように疾患薬剤という流れで思考していくことが、臨床現場では必要です。
・疾患の病態生理について理解し、薬物療法に用いる同種同効薬(
広義)を挙げられるようになることが、まず始まりです。赤枠部分が該当します。それから、同種同効薬(広義)間の中で作用機序毎に薬剤の違い、つまり選択順序や副作用プロファイルの違いなどを掘り下げて勉強することが最も重要なことです。ここにたくざんの時間をかけ勉強してください。
・“
狭義の同種同効薬間における各薬剤の違いを見出すことは、後回しでもOKです。青枠部分が該当します。明確な差がない、データがない、あってもin vitroのデータであって臨床レベルの差として現れるとは限らないことも非常に多く、業務上必要になったとき、あるいは自分が興味を持ったときに調べれば十分です。
・一般的に
広義の同種同効薬間の違いのほうが、狭義のそれと比べ臨床的に大きな意味を持ちます。細部にとらわれるあまり、「木を見て森を見ず」にならぬようにしてください。経験を積んでいけば「木を見て森も見る」ことができるようになると思います。





同種同効薬の定義はどこにもないようで、現場では色々な意味で使われています。ここでは、以下のように意味を決めます。
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同種同効薬(広義)
・・・疾患に使われる薬剤を作用機序別に分けて、グループ化したもの
同種同効薬(狭義)
・・・同じ作用機序をもった薬剤のグループ
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(例)

作成日 2010年5月21日

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