■ タンナルビンとアドソルビンの作用の違い

古くからある下痢止め薬であるタンナルビン、アドソルビン。子供から成人まで、下痢症に対して広く使われています。この2つの製剤の作用の違いを理解しているでしょうか。

■タンナルビン
一言で言えば「収斂作用」ですが、平たく言うと、
『被膜を形成し、腸粘膜の保護と腸液の異常分泌を抑制する薬』です。

■アドソルビン
一言で言えば「吸着剤」ですが、平たく言うと、
『毒素や有毒ガスを吸着し、体外に排泄させる薬』です。


臨床の現場では、タンナルビン+アドソンビンに整腸剤(例:ビオフェルミン)を加えての3点セットでよく処方されています。収斂作用と吸着剤、整腸剤という作用が異なる薬剤を組み合わせた合理的な治療です。




最後に細かい知識になりますが、注意点をまとめてみます。
■タンナルビン
牛乳の成分が含まれますので、牛乳アレルギーのある人は飲めません。

鉄剤と結合する性質があります。鉄剤の吸収を悪くなりますので、同時服用は避けます。併用する場合は、できるだけ時間をあけて服用します。

作成日 2010年12月20日

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