同種同効薬41

■ 向精神薬 第一種 「リタリン」「モディオダール」「コンサータ」の関係



薬剤名
(成分名)

薬価(2010)/投薬期間の上限
効能又は効果 解説
リタリン錠10mg
(メチルフェニデート)


10.9円/30日
ナルコレプシー

以前はうつ病に適応を持っていたが、2007年に適応削除され、ナルコレプシーのみとなった。
また、AD/HDに対して適応外使用されていたが、コンサータ錠が新たに適応を取得した。しかしコンサータは小児期にしか処方できないため、成人に使用できるAD/HD治療薬はない。
A メチルフェニデート(リタリン)
・ 半減期7 時間であるが、実効時間は4 時間程度で、保険適用上1日用量60mg が上限とされている。
・ 実効時間を考慮して、1 日1〜3 回分割投与される。
・ 長期連用期間中における依存・乱用を含めた不正使用の問題により、最近では本剤は「リタリン登録医」のみが処方可能となっている。このような問題を抑制する上でも、メチルフェニデートを主剤として使用することはなるべく避けたい。従って、最重症例を除くと、極量を用いることは避けるべきである。
・ メチルフェニデートの主な適応
A. モダフィニルを保険適用量上限まで投与しても十分な改善が得られず、社会生活上問題となる眠気・居眠りが残遺する場合
B. すでに長期間本剤を服用していて、他剤への置換が困難なケース
C. 副作用のために他剤使用が困難か、増量が不可能な場合
・ リタリンの使用を余儀なくされるケースでは、MSLT により、必ず診断・重症度を正確に把握しておくべきである。
・ 依存形成を避けるためには、活動の少ない休日などに休薬日を設けるのも一法である
・ 投与開始初期に生じる頭痛、消化器症状、ほてり感、動悸などの発現にも注意すべきである。


日本睡眠学会「ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン」より引用
モディオダール錠100mg
(モダフィニル)


393円/30日
ナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気 日本睡眠学会は「ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン」を作成し,学会ウェブサイトで公表。モダフィニルを第一選択薬としている。

・ 後述するメチルフェニデート、ペモリンの問題点である依存性を回避するという点から第一選択となる。
・ 半減期が長く(約12 時間)朝の一回投与でよい。
・ 100mg から始めて、症状に応じて保険適用量の上限である300mg/日までの増量が可能である。
・ 副作用としては、投与初期に頭痛が生じることが比較的多く、次いで動悸、悪心、食欲低下が出現することがある。
コンサータ錠18mg、27mg
(メチルフェニデート)

18mg錠 328.4円
27mg錠 363.9円
/30日分


コンサータは、1日1回、朝に服用することで効果が12時間持続するように設計された長時間作用型の徐放製剤
小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD) AD/HDに適応を持つ日本初の薬剤。
海外では2000年8月に米国で承認されて以降、今日までに世界66カ国で使用されている。米国では、小児のAD/HDの薬物治療に関するガイドラインで標準治療薬として位置付けられている。

※ 処方医の制限については コチラ

作成日 2011年10月2日
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